CASE

時空間ネットワークを用いた地域の交通利便性の評価 ~地下鉄延伸とバス網拡充前後での比較~

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概要

東京臨海部には新公共交通機関である東京BRT(Bus Rapid Transit)が運行されており,2030年代には地下鉄8号線(有楽町線)の豊洲・住吉間の延伸が開業予定(図1)である.このような新しい交通システムによる地域の移動利便性を時空間ネットワークを用いて評価する.ここでは,地点間の平均的な移動時間の短縮だけではなく,新路線の時刻表を仮定して現状のバスと鉄道からなる公共交通ネットワークに組み込み,運行頻度と路線間の接続を考慮にいれた各バス便鉄道便の利用度合,利用者動線の変化を考慮した忠実度の高い推定を行っている.

図1 計算対象とした交通ネットワークの東京臨海部の領域

適用技術、ツール(システム)

時空間ネットワーク

検討結果:新交通システムの建設効果の評価

新交通システムの効果を次のように評価した.BRTと8号線建設前(図2)と建設後(図3)に対して,各バス停と駅(地図上の○)を通過する各便の利用度合の和を,○の色が青→赤(利用度合が小→大)として表現してある.変化を明示するために建設前と建設後の差分を図4に示す.緑が増加,赤が減少である.BRTの影響は沿線に沿って通過便利用度合が増加していてわかりやすい.8号線延伸の効果はそれよりも広い範囲にわたる.清澄白河,月島,門前仲町,木場の通過便利用度合がやや減少し,住吉,東陽町,豊洲の通過便利用度合が大きく増加している.また,住吉と豊洲に接続する路線上の通過便利用度合が増加して,その他の路線上(東西線と都営バス)の通過便利用度合が減少しているので,8号線延伸のねらいと一致していることがわかる.

図2 通過便利用度合:従来交通機関

図3 通過便利用度合:BRT・8号線建設後

図4 BRT・8号線建設効果

関連資料

東京BRT(Bus Rapid Transit)と地下鉄8号線建設による交通利便性向上の試算_summary

対外発表/受賞

発表:日本オペレーションズ・リサーチ学会(OR学会)2024年春季研究発表会&シンポジウム
「東京BRT(Bus Rapid Transit)と地下鉄8号線建設による交通利便性向上の試算」

受賞:日本オペレーションズ・リサーチ学会第45回事例研究賞を受賞

日本オペレーションズ・リサーチ学会 各章歴代受賞者ページ

事業分野関連事例

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