概要:
センサーによるトイレ利用実態の計測とシミュレーション技術等の融合により適正器具数算定等のトイレ空間計画の検討支援を行う。
背景/課題/ニーズ:
トイレ利用時間が長時間化による混雑発生の解消。利用状況に即したトイレの適正数算定方法の確立。
目的:
昨今、個室内の快適性向上やプライベート空間化、スマホ操作利用などが増加により、個室内の利用時間が長時間化し、待ち行列の発生しやすくなっています。また施設用途が多様化しており、旧来のトイレの適正数算定方法では検討が難しい施設が増えております。今後の共生社会、バリアフリー対応なども視野に入れ、変化と差異に対応した利用状況の分析と適切な衛生器具数の算定方法の更新が求められています。
図1:検討の背景
課題への解決策:
様々な施設用途でトイレ利用状況の計測を行い、立地や施設特徴を考慮したトイレ利用状況分析を行うことで、各トイレに適した空間計画の検討を支援する。
適用データ:
扉開閉センサーや人感センサーを用いたトイレ個室や男性小便器の利用実態の計測結果(利用回数、利用時間)。
適用技術、ツール(システム):
待ち行列予測、設備規模算定シミュレーション
検討結果1
複数の施設で計測実施。施設ごとに結果が異なる。(仮)
図2:複数施設でのトイレ利用実態の計測概要
図3:複数施設でのトイレ利用時間(占有時間)の計測結果:女子
検討結果2:
空港トイレで計測を行ったところ、利用回数は夏に増加し、利用時間は冬に長くなる傾向がみられた。これは季節によって、洋服や手荷物状況が変化することが要因だと推察される。(仮)
図4:空港トイレの個室位置による利用時間の違い
検討結果3:
トイレの個室ごとの利用時間を計測したところ、入口に近い手前個室は利用時間が短く、奥側個室は利用時間が長い傾向が継続的に観測された。(仮)
図5:トイレの個室位置による利用時間の違い
今後の取り組み:
施設の入退場データとトイレ利用状況データから、トイレ利用率の詳細分析を行う。
関係企業:
施設管理者、建築設計者、トイレ設備メーカー
コマニー様のとの共同研究のプレスリリースを引用予定
関連実績/適用実績:
トイレ協会の賞を受賞