概要
開発したコンクリート打設管理システムを活用して、建設現場においてリアルタイムでの作業進捗の把握と品質向上を目指した取組みを紹介する。
背景/課題/ニーズ
コンクリート打設の品質向上施策については,国土交通省をはじめ,ゼネコン各社や諸研究機関で多くの検討がなされており、施工現場では施工計画書やチェックリストを事前に作成して管理を行っている。 しかし,監督職員の経験などによっては的確に状況を把握することができず,作業効率や品質の低下が発生する原因となっていた。さらに、監督者は、離れた位置にある現場の状況把握をリアルタイムに行うためには、臨場対応のコストが高く、非効率であった。

(出典:国土交通省「i-Construction 2.0 ~建設現場のオートメーション化~」)
目的
作業員の行動から施工状況の変化を捉えて、遠隔地の監督者等が状況把握・変更指示をできるようにすることで、コンクリート打設の品質向上を目指す。
課題への解決策
現場に設置したカメラやセンサからの作業状況の動画および計測データから 画像解析やAIなどを活用して各作業員の行動を分析し,適切な情報を現場へフィードバックする施工品質管理向上の仕組みを社会実装する。
適用技術、ツール(システム):コンクリート打設品質管理システム

適用データ:どんなデータを用いるか?
- 施工計画書
システムの特徴と活用シーン
- 打設作業者の動きによって、打設位置を判定
(打設作業者:コンクリート打設ホースやバイブレータ作業者など) - パソコンやスマートフォンによる遠隔地からの状況確認や指示を支援
(クラウド環境での分析およびデータ管理) - 施工履歴のデータベース化によるトレーサビリティの確保
- 類似工事前のシミュレーションや職員教育のツールとして活用可能

論文・発表等
- コンクリート打設管理システムの開発、第78回土木学会年次学術講演会[VI-658]
- コンクリート打設管理システムの開発(その2)、令和6年度土木学会全国大会第79回年次学術講演会[VI-134]
関連URL
コンクリート打設管理システム紹介動画 (YouTube)、国土交通省近畿技術事務所様
関連資料(pdf)
コンクリート打設管理システムを構築~リアルタイムでの作業進捗の把握と品質向上への取組み~(鉄建建設株式会社ニュースリリース2021年)関係企業
鉄建建設株式会社


