概要
ベクトル総研が自社開発した人流シミュレータ:P-MACSでは、駅、商業施設、公共施設、イベント会場など、さまざまな空間における人の移動や混雑状況を解析/可視化できます。
本ケーススタディでは、その適用例の1つとして、鉄道駅構内の旅客流動を再現したものです。改札口や昇降設備の利用、エレベータ(ELV)待ち行列、複数方向の人流の交錯、混雑対策による流れの変化などを表現しています。
主な解決課題と表現方法
複数階層の一体的な人流解析
2つのフロア(ホーム階、コンコース階)を接続する階段、エスカレーター(ESC)を介して移動する人の動きを連続的に表現可能です。これにより上下階にまたがる混雑の連鎖を確認できます。
エレベーターの待ち行列・乗降表現
エレベーター前での待機、行列形成、カゴへの乗り降りを一連の動きとして再現しています。利用者の集中や、待ち行列が周辺の通行に与える影響を確認できます。
改札機の種類と通行方向による可変的制御
入場専用と出場専用に加え、入出場両用の改札機を表現できます。改札機の台数、配置、通行方向および通過人数による旅客流動の違いや改札口前の混雑を比較できます。
仮囲い・誘導柵による交錯・混雑対策の効果検証
仮囲い、誘導柵、ローピングなどを配置し、歩行者の移動経路や交錯状況の変化を再現しています。設備配置などのハード対策と、誘導方法などのソフト対策の効果を比較できます。
歩行者属性や移動状態に応じた色分け
出発地/目的地、移動方向、歩行速度などに応じて、歩行者エージェントを色分けできます。異なる人流が交わる場所や、属性ごとの移動状況を視覚的に把握できます。サンプル動画ではOD(出発地⇒目的地)によって色分けしています。
2次元・3次元での可視化
流動全体を把握しやすい2次元表示と、実際の空間に近い視点で確認できる3次元表示に対応しています。解析結果の確認だけでなく、関係者への計画説明にも活用できます。
主な適用場面
前記の人流シミュレーション動画で紹介する表現/機能は駅に限らず、施設用途や検討目的に応じて、さまざまな空間の人流検証に適用できます。
施設の新設・改修計画
駅、商業施設、公共施設などの新設・改修に伴う、人の流れや混雑状況の変化を事前に確認します。
出入口・通路・設備の配置検討
出入口、ゲート、通路、階段、エスカレーター、エレベーターなどの配置や運用条件を比較します。
工事中・一時的な動線の検討
仮囲いや通路閉鎖による迂回、混雑、交錯への影響を検証し、誘導柵やローピングなどの対策を比較します。
バリアフリー動線の検討
エレベーターや幅の広い通路・ゲートを利用する人の移動、待ち時間、他の利用者との交錯を確認します。
イベント・繁忙時の混雑対策
イベント開催時、開店・閉店時、列車到着時など、人が一時的に集中する状況を再現し、誘導方法や設備運用を検討します。
計画説明・合意形成
シミュレーション結果を2次元・3次元の動画で共有し、施設管理者、設計者、施工者など、関係者間の計画説明や合意形成に活用します。


